事業の初めはスピードがいのち

ベンチャー・キャピタルで投資していた時代(専門的すぎるので普段は省いてますが、セカンダリー投資という種類の投資です)、そして、今はアクセラレーターのメンターとして、ビジネスプランを見ること、あります。10年位は見てきたでしょうか? 長い目でふり返ると、「似たようなアイディアが同時多発的に生まれてるんだなあ」と感じます。

SNSがブームになった時、日本ではmixiとGREEが先行してたけれど、その先行ってせいぜい1年位で、他にもいっぱい生まれてました。けれど、今残っている日本発はこの2つくらいでしょうか。GREEは形を変えちゃったかな? SNSの定義によりますが、割にジェネラルな種類のものとしては。

同時多発的に「良さそうなアイディア」を形にしようとする動きが現れるので、スピードは大切なんじゃないかと思うわけです。


で、昔のイノベーションはどうなんだろう? と軽く調べてみました。私が読んだ世界の偉人伝では、エジソンが電話を発明したことになっていましたが、”ベル”という名前も聞いたことがあるし、電話の時代も同時多発的だったのではないかと推測したのです。

19世紀後半で、モールス信号による通信が急速に発展していた時代だったそうです。いやあ、それであれば、「声による通信」を実現したい、実現できそう、実現したらすごい、と思う人が複数出てきてもおかしくないですね。やはり、トーマス・エジソンとグラハム・ベル以外にもエリシャ・グレイという人が電話を作ろうとしていたようです。

同時多発的に一つのアイディアに向かう複数者がいる時には、スピードが一番大切と書きたかったのですが、電話の例を調べていたら、スピードだけではなく、技術を製品にする力、売るためのアイディア等、他にも大切な要素を発見してしまいました。。。

とは、言っても、技術を使いやすい製品にする、売るための良いアイディアを見つける、ためにも試行錯誤(PDCA)が必要なはずで、PDCAを早く回した方が、早くいい結果に出会える可能性は高い、と強引に言い切ってしまいます。

事業を立ち上げようとしている、立ち上げている人に対して、何かメッセージを、と言われたら、

●なぜ、その事業をやろうと思ったのか? を再度考えてみてね

●スピードが大切。1年後に完璧なものになるのなら、今、3割の出来で回していった方が良い

この2つがメッセージでしょうか?

一つ目は、苦しいときや大変な時でも続けていく原動力になるので、しっかりと腹落ちさせておくことが大切だからです。2つ目は、素晴らしいアイディアがあっても、実現しなければ意味がなく、実現のためには行動を起こすことが必要で、途中で必ずやうまくいかないことが出てくるので、軌道修正したりするためにも早い行動が望ましいからです。

エグゼクティブ・コーチ 和気香子

経営者向けコーチング。 自分らしいキャリアを歩みたい人のためのオンラインサロン。