ハラワタを掴まれた「まっすぐ」
ブログを再開して、起業家にとって役に立ちそうなことを中心に書いていこうと思ってましたが、「役に立ちそうなこと」に主眼を置くと、魂のこもってない薄っぺらなものになってしまう場合があることに気づきました。起業にまつわる”ハウツー”的なものは世の中にいっぱいありますし、私よりももっと知識も情報も持っている人が発信してます。
自分が「伝えたい!」と思ったことを中心に書いていくことに変更しようと決めました。それは起業やコーチングに関係ない場合もあります。勝手に決めて、勝手に変更している、勝手な宣言です(笑)
久しぶりに本屋に足を運んで、読書欲をそそるものを探していたら出会ったのが、橋口亮輔監督のエッセイ「まっすぐ」でした。映画「ハッシュ!」が橋口監督作品との初めての出会いでした。心を揺さぶられ、その後何年かは”印象に残った最近の作品”として「ハッシュ!」を挙げてました。その後、他の作品も観ましたが、書いたものは読んだことがありませんでした。
またまた心を揺さぶられました。腹に響いたわけです。何なんだろう?と思いました。1つ1つが2千文字に満たないくらいのエッセイのかたまり。お手軽に誰かを感動させようとしてもいないし、啓蒙しようともしていない。橋口監督が時には喜んだり、そして沢山苦しんだりしながら歩んできた人生のなかで出会った「大切なもの」を、丁寧に、そして、魂を込めて表現しているからだと思いました。
映画監督デビュー間もないころ、生前の淀川長治と対談して、「あんたは、上っ面の映像のことなんてどうでもいいの! あんたは、ヴィスコンティや溝口と一緒で、人間のハラワタを掴んで描く人なの!」と言われたというのが納得です。
まっすぐな気持ちになりたい方へ、おススメです。
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